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コスギ君チャレンジ!(4)「口腔ケアを体験します!」~前編~

こんにちは。コスギです!

突然ですが、みなさん毎日歯を磨いていますか?
もちろん僕は磨いています。

毎日何気なく行っている歯磨きや口腔ケアですが、 要介護者の方(寝たきりの方や身体がご不自由な方)は、どのように歯磨きや口腔ケアをしているのでしょうか。

今回のチャレンジは、要介護者の方の「口腔ケア」つまり「歯磨き」を体験してみたいと思います。

今回も介護職の久保さんに協力してもらいます。

僕は、歯医者さんで歯科衛生士さんに歯の手入れをしてもらうのは経験がありますが、それ以外では初めてです…

前回までのような拘縮再現はしないと久保さんは言ってますが、口の中なので少々緊張してます。

頑張ります!

口腔ケアの準備


口腔ケアに必要なものはだいたいこのあたりですね。あとはタオルが必要な方には、用意して胸元にかけてあげてください。


このうがいを受ける容器の名前、ガーグルベースっていうんですね。今日初めて知りました。

「口腔ケア」について

本来であれば、口腔ケアの目的や意義についてお伝えしたのですが、本日は体験がメインですのでまたの機会にお伝えします。

では、コスギ君に今から歯磨きを行います。
介護職は「歯磨き」のことを「口腔ケア」と通常、言います。
でも高齢者の方は「口腔ケア」と言われると身構えてしまいます。

「歯磨きしましょうね」「うがいしましょうね」というふうに、高齢者の方が分かる言葉で伝えてあげないと、表情が強張ったり、拒否されたり、いろんなことが起こりますので、留意しながら声をかけてあげてください。

口腔ケアは「器質的口腔ケア」と「機能的口腔ケア」に分類されます。器質的口腔ケアは口の中の歯や舌の汚れを取り除くこと。

機能的口腔ケアは、口の働き全体を回復させ、機能の維持・向上を図ることを目的としています。今日は「器質的口腔ケア」を行いたいと思います。


まずはコスギ君、いつも自分で歯を磨いている感覚は分かると思うんですけど、すっきりする?


……微妙です

そんないつも、歯磨きに時間かけられないです。


日によって微妙ということは、それほど上手く歯磨きができてないということです。


(えー…)


介護職に介助してもらう人の場合も、その時々の条件ですっきりする場合とすっきりしない場合があるんですね。できるだけすっきりしてもらえるように、配慮することが必要です。

高齢者になると口の中が乾いたり、ねばついたりもするので、歯磨きの後のケアもしていく必要があります。今日は短縮バージョンとして、基本的なところだけやりますね。

歯ブラシでブラッシング開始

それでは、コスギ君の口の中の、ばい菌の除去をしたいと思います。


なんですか、ばい菌って…ひどくないですか?


いや、誰でも口の中に、めちゃくちゃ細菌いるからね?すごい数だからね?


……コスギ菌、すっごい元気ですよ♪


……いやなこと言わないでよ……


(笑)



口腔ケアは、本当は介護職よりも歯科衛生士さんとか歯科医師さんに、プロフェッショナルケアとしてやっていただくのがいちばんきれいになるんですが、日頃はなかなか難しいです。

歯科衛生士さんも施設により月に何回か、週に何回かという頻度になるので、大半は介護職が口腔ケアも担います。


コスギ君、まず自分でうがいしてください。


うがいは自分でやるんですか。ここに出すんですか?
ガラガラ ぺっ


介護職がすべき大事なこと。口腔内から出されたものに、何が入っているかを確認します。



(自分のだけど、こわごわ覗いてみる。あんまり見たことないから変な感じだ…)


確認したら、歯磨きをしていきます。鏡越しにやったり、ペンライトを持ちながらやったり、その時々によります。


座ってやるんですか? 寝たきりの方は寝かせたまま?


基本的には座位で。上半身を起こして行います。寝かせたままでやってしまうと、口腔内の“汚水”が肺の方に落ちていってしまうんですね。それによって誤嚥性肺炎が起きたりするので、注意してください。


こういうふうに、自分で口を開けてくれる利用者さんは、磨きやすいです。

歯磨きは、ただ単に横になんとなく動かすのではなく、歯を一本一本縦にブラッシングしてあげるような形で仕上げていきます。

口を少し開いてほしいときは、声を掛けてあげるか、ちょっと手を入れさせてもらいます。


説明しながら、久保さんが僕の歯を磨いているんですが

めちゃくちゃ気持ちいい。

ラク。



どう?


…ラクですね…


このとき、歯茎から出血が無いか、舌苔(ぜったい)という、舌に白いものがついてないか、腫れが無いか、痛みは無いか、そういったところを、実際に触りながら確認します。



どう、いい?


いい、すごい、いいです。


コスギ君なので、実はちょっと荒っぽい感じでやってるんですが(笑)



(僕にはいつもちょっと荒っぽいんだな…でもめちゃくちゃ気持ちいいです…)



口の中に入れたブラシを見て、どういう汚れがついてくるのかも確認します。うがいは、できるだけ、自分でしてもらいます。



――はい、コスギさん、うがいしてくださーい。



(ぶくぶく… ぺっ)


スポンジを使った口腔ケア


歯がある方は、歯ブラシでブラッシングしますが、歯が無い方はどうするか。こういう、スポンジですね、こういうものを使います。

あと、歯がある方も無い方も、歯だけ磨いてもダメです。歯がある人は歯ブラシで歯茎をマッサージ。さっき、歯茎のところちょっと触れたりしてたでしょ?



はい。


今日は短縮版なので詳しくやりませんが、本当は舌のケアもします。舌は横に強くこすらず、往復もさせないように。上から下へ一回、二回、と同じ方向に軽くなでるようにします。

舌には味蕾(みらい)という、味を感じる器官がありますから、その組織を壊してしまわないように、なるべくやさしく。できれば舌ブラシを使ってください。



ちょっと横道にそれてしまいました。ではスポンジで歯を磨いていきます。口を開けてください。



あーん


歯が無い人の場合は、歯茎をなぞるようにしていきます。1、2、3、4、5、6…というふうに、丁寧に、ゆっくり10秒くらい、数えながらやってあげてください。左右同じように。



どう?


すごくタッチがやさしい…

うっとり



ちなみに、よくない例だとこういった感じで…


いたたたた



…とならないように、粘膜なのでやさしくやってあげてください。

……俺のタッチやさしいよね?


はい。言葉はキツイですけど


舌をケアするときには、舌に向かって突っ込むとウェッて、嘔吐反射が出ますから、舌を出してもらって、スポンジの凸凹してる面を使ってやっていきます。スポンジはできるだけ、一回ごとに洗ってあげたほうがいいです。



スポンジ洗う…

うーん、コスギ君なので今回はまぁ、いいか


(洗ってくれよ)


スポンジでの口腔ケアが終わりました。

久保さん、僕の扱いが時々悪いけど、技術はめちゃくちゃあるんですよね…スポンジ歯磨きも気持ちよかったです。

―後編に続く―


小菅 広幸(こすげ ひろゆき)

平成2年、神奈川県横須賀市生まれ。高校時代はサッカー部に所属し、サッカー中心の生活。大学では比較文化学を学び、海外への留学経験もあり。現在、株式会社プリンシプル勤務。愛称は、コスギ君。ハンバーガーが大好物。

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