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コスギ君チャレンジ!(6)「応急処置をやってみる」~前編~

こんにちは。コスギです!
突然ですが、みなさんAEDはご存知でしょうか?

AED(自動体外式除細動器)は、わかりやすく言うと突然倒れた人の心臓に電気ショックをかけて蘇生するための機械です。これまで医師、看護師、救命救急士などにしか許可されていませんでしたが、2004年7月より、AEDの使用が一般市民にも認められるようになりました。

ちなみに僕の勤務先にも設置されており、以前、AEDの使い方を会社の救命救急研修で受けたことがあります。

今回は、介護現場や高齢者の方も想定し、久保さんの指導の元、改めてAEDをつかった救命救急を体験してみたいと思います。


コスギ君、心肺蘇生法(CPR)(※注1)、できるんだっけ?


できますよ!!(ドヤ顔)

会社の救命救急研修でやりました。胸骨圧迫と人工呼吸と……


じゃあAEDの使い方もわかる?


わかりますよ! それも研修でやったことあります!

 (…あんまり覚えてないですけど。)



それじゃあ、コスギ君にやってもらおうかな。

心肺蘇生法を行うときは?


コスギ君は道端で倒れてる人、目撃したことある?


……ないです……。


そうだよね。なかなか、ないよね。
介護事業所では利用者が高齢者だから、容体が急変したりすることがあったり、看取りがあるんですよね。だから利用者さんのご家族と、急変した場合やお亡くなりになる最期についてどうするか、話し合いをしておきます。

最期は自然に逝かせてあげたいとご家族が望めば、「延命はしなくてよい」という同意書をいただきます。その同意書に従って、お亡くなりの瞬間が近づいたらご家族に連絡して、職員も全員で、胸骨圧迫・心肺蘇生はせずに看取ります。

逆に、「延命してほしい」のほうに同意をもらっているケース。その場合は心臓が止まったら、胸骨圧迫して救急車で病院に搬送します。救急車がくるまではその場にいる職員が、CPRやその他の対応をし続けないといけないんです。


なるほど。


今のは介護事業所の例ですが、実際に道端で倒れている人がいたら、できるだけ速やかに、周りに居合わせた人が心肺蘇生法を行います。

救命の連携は聞いたことあるでしょ? 一般的な場合を想定してやってみましょう。

まずすべきことは? 研修で習ったはずなんだけど・・・


……大変だ、人が道端で倒れてます! 
はいコスギ君! どうしますか!?


大丈夫ですか~?


馬鹿!!


え?(笑)



習ったでしょ? まずは周囲の確認をしてください。安全よーし。


あっそうだった。
周囲の確認します。(指さし確認)安全よーし。確認しました!

大丈夫ですか~~?

なんで言いながら近づいて行くの? ちゃんと傍に座って膝ついてください。


あっそうですよね、そうでした。(膝をつく)

大丈夫ですかぁ?


馬鹿だなオマエはほんとに!!(笑)


えっ?(笑)

久保さん、いつも以上に言葉がキツイよ~。


体を屈めて、耳元に口を寄せて「大丈夫ですか?」って。耳元で言わないと。もし意識があっても、高齢者だったら、耳が遠いかもしれないでしょ。


そうか。(顔を人形の耳に近づける)

大丈夫ですか?聞こえますか~?


いや、聴こえないよ!!

いい?「大丈夫ですか? 大丈夫ですか? 大丈夫ですか!?」って、肩を叩きながら、三段階に分けて、ボリュームを変えて声を掛けます。


三段階に分ける…

大丈夫ですか? 

大丈夫ですか? 

大丈夫ですか!?


はい、いいね! 
さて、反応がありません。



反応ないです。


そしたら、助けを呼ばないと。



すいませ~ん! どなたか救急車呼んでもらえますか?


通行人A:どうしました!?


久保さん通行人なんだ(笑)。
この男性の方が倒れて、反応がないんです。救急車を呼んでもらえますか?


通行人A:はい。救急車ですね。

わたしは救急車を呼ぶと。わかりました。


…このとき、「119番で救急車呼んでください」って、ちゃんと「119」を言ってね。


わかりました。119番に、いますぐ電話してください!


通行人A:はい、わかりました。


お願いします!


で、もう一人が到着しましたよ。
(いったん離れて、走ってくる久保さん)


:久保さん、役が細かい(笑)


通行人B:どうしました!?


今、男性が倒れて、反応がないんです!


通行人B:おお!? 大変ですね!


・・・・・・。


通行人B:・・・・・・。僕、どうすればいいです?


・・・・・・??? 
どうしましょう?



AEDでしょ!!?  今回の主旨!!!


そんなこと言っても、急だから手順がわからないですよ~(笑)
じゃあ、AEDを持ってきてもらえますか?


通行人B:わかりました! 持ってきます!

胸骨圧迫を開始!

助けを呼び、役割を依頼している間に、呼吸の確認、全身の確認をします。呼吸がありませんね。胸骨圧迫しましょう。


心臓は動いてます!


なんでオマエが設定すんだよ



え?(笑)


心臓動いてたらAEDいらないし、このチャレンジ自体終了です。


では気を取り直して、人工呼吸と、あとは胸骨圧迫をします。
30×2セットの勢いでやって。


えっ。人工呼吸と胸骨圧迫? 30×2セット??


胸骨圧迫を30回やるのと、人工呼吸を2回の流れで、胸骨圧迫は約100回/分以上のペース。強く、絶え間なく、速くやってください。


ちゃんとできてるかわかるんですか?


わかるよ。はい、胸と胸の真中押して。強く、速く、絶え間なく。


1、2、3…16、17、


はいだめでーす。そんなんじゃ助けられませーん。


え!? 弱いですか?


まず体勢。脚は肩幅に開いて、手を重ねて組んで(※注2)、手のひらの下の方を胸の真ん中にあてて、しっかり押す。
押したら、その都度、戻す。ずっと押しっぱなしにしていると血液が流れないから、圧迫解除もしっかり行いましょう。

胸骨圧迫は止まった心臓の代わりに全身に血液を送るためにやるんだよ。
人間の身体、特に脳は、血液の酸素供給が止まると3~4分で元に戻らなくなる。

救急車が来るまでに平均5~6分かかるから、それまでの間ずっと血液を送り続けなければならない。OK?



わかりました!じゃあやります!
1、2、3、4・・・29、30!



はい、いいですね。

人工呼吸をやってみる

次は、人工呼吸。これはするふりだけでいい・・・

ああダメダメダメ!!!


???


会社の研修で習ったんでしょ!? いきなり口つけない!

まず鼻をつまんで、あごをあげて気道確保して、呼吸があるか胸郭の動きを確認します。呼吸がなければ、開始。吹き込んだら胸に空気入ったか確認してください。
(※人工呼吸ができない場合は省略可。嘔吐物、血液がある際は胸骨圧迫を優先)


それは、習ってなかったです…たぶん。


ほんと? …じゃあいいや、はい、ふりだけでいいので、やってみて。


えーと…? こうかな?



そう。いいです。…はい、終わったらすぐ胸骨圧迫再開する! 
30回! 手ちゃんと組んで!!


いきまーす!



手、ちゃんと組んでください。胸と胸の真ん中、ここだよ。ここ押してください。


いきまーーーす!!!


掛け声いらない。


1、2、3、4・・・29、30!
大丈夫ですか!?


いや、そこも声掛けは別にいらない…
まぁ、いいか。


AED体験の前半を終了してみて…

こんなに久保さんに罵倒されたのは、これまでで初めてでしたよ…

でも人命を助けるためには一刻一秒を争うんだってことを、久保さんの必死な形相でわかった気がします。

それにしても、研修って意外に覚えてないもんだなぁと思いました。

~後編に続く~

(※注1)今回の心肺蘇生法は、2016年最終版CPRのフローに沿って実施しています。
【参考資料】JRC蘇生ガイドライン2016年最終版
(※注2)胸骨圧迫の際の手の組み方には複数ありますが、ここでは片方の手にもう片方を重ね、指を組むやり方で行っています。


小菅 広幸(こすげ ひろゆき)

平成2年、神奈川県横須賀市生まれ。高校時代はサッカー部に所属し、サッカー中心の生活。大学では比較文化学を学び、海外への留学経験もあり。現在、株式会社プリンシプル勤務。愛称は、コスギ君。ハンバーガーが大好物。

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